ZaurusでAIRを動かしてみる


雑記一発目から用途が限られるような内容で申し訳ありません。今回はZaurusでKeyのAIR全年齢対象版を動かしてみたいと思います。
このページの内容を実際に行う際には自己責任でお願いします。このページの内容を行ったことで貴方のZaurusやPCがレンガになっても当方では一切責任を負いません。ご了承ください。うまく動かなくても絶対にメーカー様問い合わせたり苦情を言ったりしないでください。メーカー様に迷惑を掛けないようにしてください。
尚、変換の前後問わずゲームデータを他人に配布することは著作権侵害にあたります。個人で楽しむだけにしてください。

また、全シナリオプレイできる保障もありませんのでご了承ください。

1.Zaurusとは

ZaurusはSHARPより発売されているPDAの名称です。OSにLinuxが使われているためたくさんの方がソフトを開発されています。管理人の愛機はSL-C1000という廉価版の機種です。

Zaurus SL-C1000

←SL-C1000の画像です。大きさの比較のためSDも一緒に写しました。

こんなものでAIRがプレイできるなんてすごい時代になりましたね〜。

2.起動までの手順

まず、以下のものを用意します。
入手元ファイル名
「私も同人だから」「わっふる」 for Linux Zaurus
「ざうにもダメを」データコンバータ(Win32)
AVC (変換定義) ファイル
SDL on Zaurus (SL-シリーズ)のページ onscripter-lib_20031201_arm.ipk

加えて、音楽を鳴らそうと思ったらCD-DAをwavに変換するツールが必要です。容量の関係でwavをmp3に変換するツールもあった方が良いかと思います。持ってない方は以下からどうぞ。
入手元ファイル名
みゃん☆みゃん☆ふぁくとりぃ CD2WAV32
@MARINECAT 午後のこ〜だ

あとは当然PC版のAIRが必要です。ただしAIRにしてもKanonにしてもStandard EditionはAVG2000という違うシステムで動いているのでZaurusで動かすことは出来ません。CLANNADもAVG2000ですがこちらは動かすことが出来る方法があるみたいです。因みにその方法でKanon Standard Edition 全年齢対象版とplanetarianを試してみましたが動きませんでした。

(1)それではまずSDLをインストールします。「onscripter-lib_20031201_arm.ipk」をZaurusにインストールしてください。

(2)Zaurusあるいはメモリーカードの任意の場所にAIRを入れるディレクトリを作ります。ディレクトリ名に日本語は使わないでください。とりあえず「waffle」としておきます。

(3)ダウンロードした「「わっふる」 for Linux Zaurus」のC700ディレクトリにあるAVG32を(2)で作ったディレクトリに入れます。

(4)フォントファイルを作ります。日本語表示させるためにはTrueTypeフォントが必要になります。使えるフォントについてはこちらを参照してください。私はHGゴシックを使っています。(2006/07/21更新)みかちゃんフォントに変えました。作品の雰囲気に合っていて結構良いです。
まず、Windowsの「C:\WINDOWS\Fonts」に入っている適当なフォントを「default.ttf」という名前にして(2)で作ったディレクトリに入れてください。
注意:Windowsが拡張子を表示する設定になっているか確認してください。エクスプローラのツール→フォルダオプションで設定出来ます。(WindowsXP以外はどうなっているか分かりません。申し訳ありません。)

(5)AIRのデータを変換します。はじめにダウンロードしたデータコンバータのテキストドキュメントに従っていただければ出来ると思います。
VGA(640x480)に変換する場合ははじめにダウンロードした変換定義ファイルの「03_AIR.AVC」をメモ帳などのテキストエディタで開き最後に「VGA=1」と入力してからコンバートしてください。何もしないとQVGA(320x240)に圧縮されます。
変換して出来た「WLK203.AVD」を(2)で作ったディレクトリに入れてください。
[AVG32CONV]

FILENAME=WLK203.AVD
TITLESTR=AIR (Key)
RUNVERS=1714
GRPBITS=16
MSKBITS=8
GRDAT=GRDAT.PDT

TYPE_00=NORM
FILE_00=GAMEEXE.INI
TYPE_01=NORM
FILE_01=READ.INI
TYPE_02=PDTD
FILE_02=PDT\
TYPE_03=PACL
FILE_03=DAT\SEEN.TXT
TYPE_04=PACL
FILE_04=DAT\ALLANM.ANL
TYPE_05=PACL
FILE_05=DAT\ALLARD.ARD
TYPE_06=PACL
FILE_06=DAT\ALLCUR.CUR
TYPE_07=CGMF
FILE_07=DAT\MODE.CGM

VGA=1
赤の部分を加えて上書き保存してください。(VGAでコンバートする場合)

(6)音楽をいれる場合はCD-DAをmp3に変換します。「Orange Disk」をセットし、はじめにダウンロードした「CD2WAV32」と「午後のこ〜だ」を使ってmp3に変換してください。
名前はディスクに入っている順番で「track_02〜track_27」とつけてください。track_01はデータトラックなので使用しません。拡張子は変える必要はありません。
SEはmp3に変換するとなぜか再生出来ないのでwavのままにしておいてください。

(7)「wlk203cd」というディレクトリを作り、(6)で出来たBGM(track_xx.mp3)とSE(xxxxxx.wav)をすべてそこに入れてください。そしてそのディレクトリをAで作ったディレクトリに入れます。

すると(2)のディレクトリは次のようになります。
+waffle
  +AVG32
  +default.ttf
  +WLK203.AVD
  +wlk203cd
    +track_xx.mp3
    +xxxxxx.wav

ディレクトリが上のようになっていれば完了です。お疲れさまでした。

3.起動してみる

それではZaurusでAIRを起動してみます。

(1)まず、上で作ったwaffleディレクトリをZaurusかメモリーカードにいれます。ここではSDの一番上の階層に入れたとして説明します。

(2)Zaurusにwaffleを入れたらターミナルを起動します。そして次のように入力します。
$ cd /mnt/card/waffle
$ ./avg32 wlk203.avd

これでAIRが起動するはずです。起動したらZキーを押してメニューを開き、エフェクトを「簡易」にしておくことをお勧めします。あと、AIRのメニュー画面からCONFIGを開き、「特殊効果の動作」を「快適」にすると良いです。
一応説明しておきますと cd というのは作業ディレクトリの切り替えを行うコマンドです。従って cd の後の部分は「SDのwaffleディレクトリ」を意味しています。SD以外にwaffleディレクトリを置いた方は cd の後の部分を変えてください。

わっふるの操作のしかたは「「わっふる」 for Linux Zaurus」に入っているテキストドキュメントに書かれています。

ZaurusでAIR

←ZaurusでAIRが動いている様子です。少し雑音が入りますが結構快適にプレイできます。



因みにこの「「わっふる」 for Linux Zaurus」を使ってPS2版のToHeart2を動かすことも出来たので、画像を載せておきます。(注意:ToHeart2はこのページのやり方ではプレイできません。違うコンバーターが必要になります。)

ZaurusでToHeart2

←声も入ります。メニュー画面やムービー、CG鑑賞など省略されている機能もありますが、プレイするには差し支えありません。



2006/07/21追記
昔のシステムがAVG32のKanon全年齢対象版を購入したので、それも動かしてみました。Kanonはこのページの方法で起動できます。AIR固有の部分をKanonに置き換えてもらえればOKです。Kanon Standard Editionは動きません。
ZaurusでKanon

←こちらも、BGMに少しノイズが入りますが、意外と快適にプレイ出来ます。


バグ報告

Kanon水瀬名雪未確認
美坂栞特にバグ無し。
川澄舞未確認
沢渡真琴未確認
月宮あゆ特にバグ無し。
その他EDのテロップが流れるのに異常に時間がかかる。
AIR神尾観鈴(DREAM)特にバグ無し。
遠野美凪特にバグ無し。
霧島佳乃8/3の往人と佳乃との会話中に往人の台詞が1カ所自動スキップされる。
神奈(SUMMER)特にバグ無し。
神尾観鈴(AIR)特にバグ無し。
その他AIR編のEDのテロップが流れるのに異常に時間がかかる。
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